法 話

お盆をまえに。

2015年07月01日

梅雨に入りましたね。お参り中に見かける色鮮やかなあじさいに、ふと足が留まるこの頃です。

少し気が早いようですが、もうすぐお盆を迎えます。毎年家族でお墓や納骨堂参りされる方、今年初盆を迎える方、家族で旅行に出かける方、過ごし方は様々でしょう。ですが、せっかく縁あって浄土真宗の門徒となられた皆さんには、お盆を前にお伝えしておきたいことがあります。

それは「亡き人はお盆になると帰ってくる・・・のではない」ということです。「えっ?」と思われるでしょうか。確かに日本には昔から「お盆には亡き人をお迎えし、お送りする」ことが地域の風習として残ってきました。私もこの風習を子どもの頃から大切にしてきた一人です。
ところが、私がまだ学生の頃、大好きだった祖父が亡くなりました。その時初めて「お盆にしか会えないなんて寂しい」と思ったんです。そのことを父に尋ねました。すると「手を合わしお念仏しなさい。お前のその手を合わさせてくれたのはおじいちゃんだよ。おじいちゃんはもう目には見えないけれど、お前の口から『南無阿弥陀仏(じいちゃんは今日も一緒だよ)』と語りかけてくれているんだよ。手を合わしお念仏しなさい」そう返してくれたように記憶しています。

皆さんには会いたい人がいますか? 声に出してお念仏しましょう。大切な亡き人はお盆だけでなくいつも一緒にいてくれるはずです。        合掌

くらしの中のギモン 〜聞きたいけど聞けないあんなことやこんなこと〜

2015年06月01日

「浄土真宗では戒名じゃなくて法名(ほうみょう)ってホント?」

皆さんは「法名」ってご存知ですか?「戒名」と「法名」、「宗派によって違うだけでしょ?」実は全く違う名前なのです。
どちらも「仏教を心の寄りどころとする」「お釈迦さまのお弟子となる」ための名前なのですが、本来「戒名」とは、授戒つまり厳しい戒律を守る人の名前です。そのためには普通の日常生活を犠牲にしなければなりません。
一方で浄土真宗の「法名」とは仏教の教えのもとに普通の生活を営む人の名前です。ここに大きな違いがあります。
浄土真宗の門徒であれば「戒名」ではなく「法名」と言っていただければ嬉しく思います。
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